令和2年7月16日、「ウポポイ(民族共生象徴空間)」を見学しましたので報告します。
アイヌ文化の振興や普及啓発は、伝承者の減少、アイヌ語や伝統工芸など存立の危機にある分野の存在、また、未だなおアイヌの歴史や文化等について十分な理解が得られていないといった課題に直面しています。このような背景を踏まえ、平成21年7月、「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」(座長:内閣官房長官)において、民族共生象徴空間はアイヌの人々が先住民族であるとの認識に基づきアイヌ政策の「扇の要」として提言されました。 ウポポイ(民族共生象徴空間)は、アイヌ文化を復興するための空間や施設であるだけではなく、我が国の貴重な文化でありながら存立の危機にあるアイヌ文化を復興・発展させる拠点として、また、将来に向けて先住民族の尊厳を尊重し、差別のない多様で豊かな文化を持つ活力ある社会を築いていくための象徴として位置づけられています。
会場入口からチケット売場までは、趣のある塀で囲まれた通路(いざないの回廊)となっていて、チケット売場(広場)手前にコロナ対策の検温施設がありました。
国立アイヌ民族博物館の見学にあたって予約時間より早めに入場しましたが、見学時の“密”を避けるために入場制限があったので、1階のミュージアムショップを見てまわりました。
予約した時間となり、再度体温測定を行って「2階の展示室」へ。博物館内は6つのテーマに沿っていて、アイヌの歴史やそれを示す多くの展示物がありました。ブース内には博物館の職員の方々がいて、展示物の説明や写真撮影禁止などに注意を払っていました。
つづいて、アイヌの昔の住居「チセ」の内部見学をしました。チセの内部見学は無料で写真撮影も自由でした。チセの間取りは一間で、真ん中に囲炉があるだけなので、当時のアイヌの方々は厳冬期は寒かったであろうと思いました。
今回は、コロナのせいか時間帯のせいか、博物館とチセの見学だけとなりましたが、工房や体験学習などを行うことで、もっと興味をもてると思いました。