平成21年 4月18日に 第13回和光技研技術研究発表会 が開催されました。
PCを利用した生産性向上QC
技術部 河川砂防課 太田真吾、水落彰宏
「パソコンを利用した作業効率の向上」を目的としたQC活動グループの研究成果を発表した。
社内ネットワークを有効活用して当社保有のソフト処理を実施することで、従来の作業手順よりも大幅に処理速度の向上が図れる可能性があることを、実演を交えて発表した。
補償業務の成果品検査体制について
建築・補償部 寺内知生
補償業務の最終的な出口は、補償対象に支払われる補償金額である。被補償者にとっては財産の問題であり、一般の方々にとっては税金の使途の問題であるという認識から、そのチェックはシビアに時間を掛けて行われる。
他部門の成果品質向上に資するため、昨年度1年間かけて担当した「札幌開発建設部用地関係資料作成整理等業務」、いわゆる支援業務をもとに、補償業務の成果品チェック体制ついて報告した。
コンクリート充填鋼殻部を有するインテグラルアバット橋
技術部 道路構造課 半浦剛
新構造形式であるインテグラルアバット橋を採用した雁来5号橋が昨年暮れに完成供用となった。
雁来5号橋の完成供用を機に、新構造形式の特徴を再確認すると共に、条件に合う橋梁設計を受注した場合の設計上の留意点について述べ、今年度中の改定も予想される次期道路橋示方書の眼目ともなっている限界状態設計法への理解を共有した。
堀株川における河畔林再生の試み
技術部 環境計画課 鈴木祐子
「外来種のハリエンジュの生育を抑え、潜在自然植生に基づく河畔林を復元する」ことを目標に、岩内郡共和町を流下する堀株川において実施した河畔林復元実験について発表した。
実験では、生態学的混植法(ポット苗の植栽)に、表土戻し、マルチング等を組み合わせ、それぞれの効果を検討した。
硬質地盤クリア工法による矢板護岸の設計
技術部 河川砂防課 下山康弘
「平成20年度望月寒川都市基幹河川改修工事 護岸工設計」において行った矢板護岸の設計と、その後行われた施工について発表した。
限られた敷地内で工事を行う必要があるため硬質地盤クリア工法を採用したが、硬質地盤クリア工法の採用に至った背景や制約条件、施工後に明らかになった問題点等について説明した。
真沼津川改修工事における護岸工法の検討
技術部 水工課 住出徹
新ひだか町の住宅地を流下する真沼津川の河川改修は河床掘削を伴うため、工事によって、地下水位低下による泥炭層の圧密沈下が生じ、近隣住宅に影響を与える懸念があった。
地下水位を現状維持するために採用した護岸工法の概要や護岸の安定性の照査方法等について紹介した。
地質調査の方法と結果の活用について
技術部 防災地質課 小岩晃
地盤調査結果は、インプットデータの一つとなることが多く、実務において様々な場面で利用されている。数値化された結果そのものが注目される機会が多いが、その結果がどのような試験から導かれたものであるかについて理解を深めることで、よりよい設計に結びつくものと考える。
本発表では、地質調査で多く用いられる機械ボーリングや代表的な原位置試験について特徴などを紹介した。
猛禽類の保全対策(実施編)
技術部 環境計画 鈴木雅人
本発表では、昨年度発表した「猛禽類の保全対策~最新の事例を基に~」の続編として、業務で実施したオジロワシへの保全対策について報告した。
猛禽類への具体的な保全対策の実施例や、その効果についての情報がまだ少ない状況にある中で、保全対策の考え方から、実施にあたって特に注意した点、工夫した点、今後の展望等について整理した。