GIS(Geographical Information System-地理情報システム)とは、地理情報をもとに、さまざまな属性情報と組み合わせ、情報整理、分類、解析し、新しい価値を創造するシステムです。
GISの活用によって、どのような事ができるのか、その一例をご紹介いたします。
1.視覚的な情報表現
位置に関連した情報を文字や数字の羅列としてみるだけではなく、地図上に反映し絵として表現することにより、より多くのことが把握できます。例えば町内の土地利用状況を地図上に色をつけて表現すれば一目で見えてきます。
土地属性の地目による分類
2. 空間的な検索・分析
地図上の地物とその付帯情報がデジタルなデータとしてGIS上に構築されれば、それらが持つ位置関係や属性データから各種の検索・分析が行えるようになります。GISの基本的な検索は、地物がもつ属性データの条件で行うものと(例:地目が宅地である土地)、地物の幾何的な条件によるもの(例:道路中心から30m以内の建物)があります。
道路敷地から10m以内の土地を抽出
3. 各種データの一元管理
地図の情報はこれまでも紙の地図として多く利用されていますが,地図上の地物に関連する付帯情報と物理的に分かれて保管/管理されている場合が多く、作業の効率面や情報の正確さという意味でかならずしもよい状態であるとはいえません。例えば公共施設について何か住民から苦情があった場合、その位置を紙地図で把握し,合わせてその施設の図面や仕様書をそれぞれファイル棚や図面庫から探してくるといった作業が発生します。これは煩雑な作業で、担当者のスキルが必要です。またデータの保管場所も必要です。さらに緊急時などは対応に時間がかかってしまうという危険もあります。このような情報をGISという形で構築し,それぞれのデータがシステム上で関連付けられていれば、誰でも同じインターフェースで様々な情報を即座に抽出でき、作業の効率化をはかれる一方、常に整合性のあるデータ管理も容易になります。
担当部署:測量調査部・情報システム室